天幕ほしぞら

テントに泊まる登山とロングトレイルの旅

フライクリークUL1EX『大峯奥駈道』5泊6日テント泊縦走(4日目)

フライクリークUL1EX

昨夜は夕方から雨が降り始め、風が強くなった。

緊張しているせいか、この3日間熟睡できていない。雨と風の音を聞いているうちに朝になってしまった。朝4時に起床する。

 

ヘッドランプを点け、雨に打たれながらテントを撤収する。

テントは完全に水浸しになってしまった。テントを丸めて体重をかけると、ぐじゅじゅ~~と水が抜けていく。

 

フライクリークUL1EX

 

私が使用しているテントは、ビッグアグネスのフライクリークUL1EX。

買ったのは随分と昔のことで、ノーメッシュの日本仕様を選んだ。

重さは約1kgで、ダブルウォールのテントとしてはかなり軽いし、小さい。特に気に入っているのは、カラーリングだ。

気に入らないのは、後部のフロアの端が浮き上がってしまうことと天井が低いこと。

 

よく見られるテントと少し違うところは、半自立式だということ。フレームはY字構造なので組み立てるだけでは自立しない。張り綱を張ってはじめて自立する感じだ。だから、組み立てた状態でもグラグラしているから、とても頼りなく感じる。

これまで風が強い状況で使ったことがなくてずっと不安だった。それが昨夜は風が少し強くなった。深仙宿は鞍部にあるので、風の通り道なのだろう。

結果は、とりあえず無事なので、こうして記事を書いている。

 

もくもくと歩くのみ

深仙宿のテント場

嵩が増え、重たくなったテントをバックパックに収納し、5:30に深仙宿を出発する。

 

ここまでの3日間は、順調だ。

普段はコースタイムで歩けないひ弱な私だが、今回は重いバックパックを背負っていても歩けている。

でも実際は、気持ちに余裕は全くない。ほとんど休みなしで歩き続けていて、歩きながら行動食を食べているような状態だ。

まさに修行……。

そして、今日も雨と横風を受けながら下を向いて斜面をよじ登る。

修行だと思えば、こんなのへっちゃらだ……

 

ミズナラの森

大峯奥駈道の登山道

 

『新宮山彦ぐるーぷ』が維持管理する持経宿に到着。

標高が下がったせいか、気温が若干上がった気がする。

これまでの森は冬のような寒々しい姿だったが、持経宿あたりの木々は芽吹いていて、つつじが薄桃色の花を咲かせている。

 

ミズナラの巨木

 

ここからしばらくは美しいミズナラの森になる。

シトシトと降る雨のなかに巨木が立つ姿は、森を守る番人のようだ。

 

 

蜘蛛の巣

 

すでに低山では虫がうるさい時期になったが、まだ虫はほとんどいない。

夏とは違い今の時期がベストかもしれない。

 

行仙宿に到着

行仙宿のテント場

 

テント場のスペースは小さく、数張でスペースは一杯になった。

目の前には展望が開けている。

小屋に入るのは抵抗があったので中は見ていない。かなり多くの人が出入りしているようだった。

 

今日も疲れた。でも、余裕も出てきた。

テントの前で、食べきれなかった行動食を堪能する。お気に入りは、今回から導入した羊羹だ。食べても喉が乾かないのがいい。

 

気温が上がっている。ダウンを上下とも着たら、シュラフは無くても眠れそうだった。

(2019年4月30日)

 

大峯奥駈道5泊6日テント泊縦走(4日目)の記録

行程/深仙宿~行仙宿

天候/雨時々曇り

通過した主な山/行仙岳(標高1227m)

移動距離・所要時間/

大峯奥駈道コースタイム4日目