天幕ほしぞら

テントに泊まる登山とロングトレイルの旅

【1400g以下】ダブルウォールのソロテントを「軽い順」に並べてみた【23選】

ダブルウォールの軽量ソロテント

(2023年9月4日 加筆・リンク修正)

 

ダブルウォールのソロテントを軽い順にランキング

登山やロングトレイルで使えそうな超軽量のソロテントを23張り紹介します。

今回はモンベルやファイントラックなどの国内メーカーはもちろん、NEMOやビッグアグネスなどの海外メーカーも含めて、重量が1400g以下のダブルウォールの一人用テントを(僕が知る限りの範囲で)全てまとめました。

 

個人的には1kg前後のテントを選びたいのですが、そうすると該当するテントが少なくなってしまいます。

ソロテントのなかで軽量のものは1200~1400gの間に多いため、今回は1400g以下としました。

テントは軽い順にランキング化されています。

ぜひ、軽量でコンパクトなソロテント選びにお役立て下さい。

 

ダブルウォールテントのメリットとデメリット

ダブルウォールのメリットとデメリットを簡単に紹介します。

 

結露に強い

テント内が結露するメカニズムは、冬の間に家の窓が結露するのと同じです。

結露は、部屋の温かい空気が外気で冷やされた窓に触れて冷やされることで発生します。

同じように、テント内においても、人の体温で温められた空気が冷えた幕体に触れて結露が発生します。結露が発生すると、ひどいときには水滴がぽたぽたと落ちてきたり、フロアに水たまりができてしまったりします。

 

特に、シングルウォールテントは外気と隔てているものが布一枚のため著しく結露します。

もちろん、ダブルウォールテントでも結露はします。しかし、結露が発生する場所は、おもにフライシートの裏側です。フライシートとインナーテントの間には通気性があり、また結露が発生してもインナーテントで水滴を遮断できるため、それほど悩まされることはありません。

 

フライシートで「ひさし」と「前室」ができる

インナーテントの上にフライシートを張ることで、ドアの上に「ひさし」ができます。

この小さなひさしがあることで、雨天時にドアを開けたときに室内が濡れにくくなります。

 

また、フライシートにより「前室」と呼ばれるスペースができるのも大きなメリットです。

この「前室」には、雨や土で汚れた靴やバックパックなどを置くことができます。このスペースがあることで、室内を汚すことなく過ごせます。また、天候が悪いときに簡単な調理をするスペースとして利用することもあります。テントで快適に過ごしたい方はこの「前室」にこだわりがあるようです。

 

やや温かい

ダブルウォールは布が2重になるのでシングルウォールよりは温かいと言えます。

 

ダブルウォールのデメリット

シングルウォールと比べると、布が増えるため重量が増します。

しかし、最近のテントはかなり軽量化されてきました。特に、1kgを切るようなテントを選べばそれほどデメリットとは言えません。

 

設営に時間がかかるのもデメリットです。特に過酷な環境や悪天候時には設営、撤収は素早く終えたいものです。

僕の場合でいうと、過酷な環境ではテント泊しないので、ダブルウォールだから大変だと思ったことはありません。

 

1400g以下のダブルウォールテントを「軽い順」に並べてみた

それでは、1400g以下の超軽量ソロテントを軽い順に紹介したいと思います。

以下の表は自分用にまとめたものですが載せておきます(間違いがあるかもしれませんので、参考程度にどうぞ)。正確な情報はメーカーのサイトをご参照ください。

 

ダブルウォールのソロテント比較表

(クリックで拡大できます)

 

※重量について

重量は総重量が基準です。最小重量は張り綱やペグ、スタッフバッグなどを省いた重量(インナーテント+フライ+ポール)ですが、各メーカーによって基準が様々なようです。

 

「総重量」が1400g以下のソロテント 11張

テラノバ/レーサーパルス1 545g

ダブルウォールのテントなのに545gという驚異的な軽さのテントです。「収納サイズは、ポールを除けば500mlのペットボトルに匹敵する異次元のコンパクトさ」というくらいなので、まさにペットボトルを持ち歩くことを想像すればよいということになります。室内高は82cm。テントは寝るだけと割り切れば一択と言ってもいいのかも。

 

フライシート:Watershed R/S 7D Si 1500mm

フロア:Watershed R/S Si2 2000mm

 

 

テラノバ/ソーラーフォトン2 849g

Y型ポールを使用する半自立式のテントです。ドアの部分のみがメッシュになっています。2人用ですがソロテントとして使用できるので入れてみました。

 

フライシート:Watershed R/S Si2 2000mm

フロア:Watershed R/S Si2 3000mm

最小重量814g

 

 

テラノバ/レーサーコンパクト 1 970g

「テラノヴァテントの中でスタンダードなクラスに位置する、最も人気のあるシリーズです。」

3本のポールを使用する独特の形状を持つテント。長辺側にドアがあり、広い前室が魅力的です。

 

フライシート:Watershed Si2 R/S 3000mm

フロア:Waterbloc R/S 7000mm

最小重量860g

 

 

MSR/ハバハバシールド1 1110g

「新しいハバハバシールドシリーズのテントは、軽さと居住性を両立したバックパッキングテントのベストセラー」

ポール構造により、サイドパネルがまっすぐに立ち上がるため快適に過ごすことが出来ます。僕は以前、MSRのハバハバHPを使用していましたが、非常に快適で使いやすいテントでした。

 

フライシート:20D リップストップナイロン エクストリームシールドポリウレタン&シリコンコーティング

本体:10D ポリエステルマイクロメッシュ、20Dリップストップナイロン&DWRコーティング

フロア:20D リップストップナイロン エクストリームシールドポリウレタン&DWRコーティング

最小重量:950g

 

 

ゼログラム/Thru Hiker 1p ZEROBONE 1206g(フットプリント込み)

「フライとインナー、フットプリントを連結して一度に設営できる革新的な一体型構造です」

韓国発のULハイカー向けのソロテントです。優しいカラーと独特なポール構造を持ちます。トレッキングポールを使って、ドアを跳ね上げることもできます。

 

フライシート:15D N/R silicone/PU coated

インナーテント:20D monofila

フロア:15D N/R silicone/PU coated

最小重量:978g (フライ、インナーテント、ポール3、ペグ4)

 

 

ファイントラック/カミナドーム 1 1280g

「日本の優れた繊維技術をフルに活かし、優れた耐久性と快適性を両立しながら、最高レベルの軽量性を実現した4シーズン対応のストレスフリーテント」

日本の山岳環境を考え尽くしたメイドインジャパンのテント。スノーフライもオプションで用意されているため4シーズンで使えます。長辺側のドアやコンパクトな収納など随所にこだわりがあります。フライは2色展開。

 

フライシート:15デニールナイロンリップストップ生地

本体:7デニールリップストップナイロン生地

最小重量1130g

 

 

ザ・ノース・フェイス/マウンテンショット1 1310g

「日本の山岳フィールドでの使用を想定し、軽さと居住空間の確保を追求した、3シーズン用のスタンダードなダブルウォールテント」

サブポールにより頭上の空間を確保しています。長辺側のドアやベンチレーション、ポケットなど快適な工夫がされています。フットプリントも付いていてお得感もあり。

 

フライシート:20Dリップストップナイロン1,500mmPU/シリコンコーティング

本体:15Dリップストップナイロン

フロア:20Dリップストップナイロン1,500mmPU/シリコンコーティング

 

 

シートゥサミット/アルトTR1プラステント 1335g

「超軽量テントは窮屈で不快 - そんな先入観を覆すのがアルトシリーズ」

独特なポール構造により壁が垂直に立ち上がったテント。各所に快適装備がついています。フライシートだけで、簡易タープとしての使用も可能。

 

フライ=15D PeUリップストップシルナイロン

フロア=15D PeUリップストップシルナイロン

最小重量 1056g

 

 

プロモンテ/VL-17 1340g

「「ライト&ファースト」を目指す岳人のため「軽量・コンパクト」に主眼を置きながらも、 雪山も含めオールシーズン使用可能なテント」

国産の生地、国内の工場で作られるメイドインジャパンのテント。昔からあるオーソドックスなテントですが、改良され続けて軽量、コンパクトになっています。冬用の外張りも用意されているので4シーズン安心して使用できます。2色展開。

 

フライシート/20Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)

インナーテント/10Dナイロンリップストップ(通気撥水加工)

本体グランド部/30Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)

最小重量:約1190g

 

 

モンベル/ステラリッジ テント1 1340g

「長年にわたり、多くの登山家やアウトドア愛好家から支持されてきた「ステラリッジテント」」

魅力は豊富なオプション。レインフライは別売りで4色展開。スノーフライやフットプリントも揃っています。人気のあるテントですが、色で差別化できます。

 

フライ:20デニール・バリスティック®ナイロン・リップストップ

本体:10デニール高強力ポリエステル

フロア:30デニール・バリスティック®ナイロン・リップストップ

最小重量:1140g

 

 

MOBI GARDEN/LIGHT KNIGHT 1 JPN 1395g

中国発のテントメーカーです。JPNの名にあるように日本仕様。山岳での使用を考え、日本向けに色々と改良されているそうです。値段も魅力的で、山のテント場でも見かけるようになりました。

 

フライシート:20Dリップストップナイロン(シリコンコーティング)

本体:10D透湿ナイロン

フロア:20Dリップストップナイロン

最小重量 1220 g

 

「最小重量」が1200g以下のソロテント 3張

最小重量だけしか書かれていないメーカーもあるため別にランキングしました。ペグや張り綱等の重量が200g程度あると考えて、1200g以下にしています。

 

NEMO/ホーネットストーム 1P 760g(最小重量)

「快適性、居住性を保ちながら極限までの軽量化を追及したULバックパッキング向けテント」

最小重量(インナーテント+フライ+ポール)が760gですので総重量は増えますが、それでも充分に軽いテントです。Y型ポール構造で頭上のクリップで空間を広げています。

 

本体素材 メッシュ/10D ナイロン

フライシート:10D Sil/PeUナイロン

フロア:15D Sil/PeUナイロン

 

 

ヘリテイジ/HI-REVO 960g(ペグをのぞく)

2本のポールをクロスさせるオーソドックスな形のテントです。ペグ8本をのぞいた重量が960gです。3カ所にモスキートネット付のベンチレーターを備えているのが特徴的です。

 

本体:15Dナイロンリップストップ・撥水加工

フロア:30Dナイロンリップストップ・PUコート

レインフライ:15Dナイロンリップストップ・PUコート

 

NEMO/タニ オズモ 1P 1120g(最小重量)

「NEMOが日本の山岳シーンのためにデザインしたフラッグシップモデル「タニ」が更なる進化」

2023年6月に発売予定のテント。素材にはOSMO™ファブリックが使用されます。「OSMO™️は従来モデルよりも濡れた状態での伸縮性が3倍低く、たるみを抑え、どんな天候でも風や雨への耐性を維持します。」

 

フライシート:OSMO™ リップストップ(ナイロン、ポリエステル)

フロア:OSMO™ リップストップ (ナイロン、ポリエステル)

 

インナーテントが「メッシュ」で1400g以下のソロテント 9張

インナーテントがメッシュで1400g以下のソロテントです。

NEMOは最小重量しか載せていないので、実際は数100g重くなると考えた方がよいです。

 

NEMO/ホーネットエリート オズモ 1P 657g(最小重量)

「軽量なシェルターでありながら広々とした居住スペースと快適さを求めるハイカーのための理想的なチョイス」

Y型ポール構造ですが、天井付近にクロスする部品がついているため、室内空間が広くなっています。

 

フライシート:OSMO™ RS

本体:15Dナイロン/メッシュ

フロア:OSMO™ RS

 

 

NEMO/ホーネット オズモ 1P 820g(最小重量)

フライシート:OSMO™ リップストップ (ナイロン/ポリエステル)

本体:15Dナイロン/メッシュ

フロア:OSMO™ リップストップ (ナイロン/ポリエステル)

 

 

MSR/フリーライト1 890g

「週末のバックカントリーやスルーハイクなど、軽量性と快適性を両立させたいユーザーにとって、フリーライトシリーズは最適なテント」

フライシートがやや短いのが気になりますが、その分だけ非常に軽いテントになっています。

 

フライ:15D リップストップナイロン デュラシールドポリウレタン&シリコンコーティング

本体:10D ポリエステルマイクロメッシュ

フロア:15D リップストップナイロン デュラシールドポリウレタン&DWRコーティング

 

ビッグアグネス/フライクリークHV UL1 ソリューションダイ 907g

「2010年にアメリカのBACKPACKER誌のエディターズチョイスを受賞して10年経った今も尚、進化を続けるULテントのベストセラーモデル」

僕はフライクリークUL1EXを愛用しています。メッシュではなくて日本仕様です。レビューを書いているので是非ご覧ください。

このモデルではフライシート入口ジッパー位置が変更になり、開放感がアップしています。

 

フライシート:ソリューションダイ リップストップナイロンPU/SILコーティング

本体:ソリューションダイ 通気加工リップストップナイロン、ポリエステルメッシュ

フロア:ソリューションダイ リップストップナイロンPU/SILコーティング

 

 

NEMO/ドラゴンフライ オズモ バイクパック 1P 1070g(最小重量)

「バイクツーリングやカヌートリップ、その他のコンパクトにパッキングできることが重要となるアクティブなアドベンチャーに最適化されたテント」

登山向けではなさそうなのでこのリストに入れるか迷いましたが、非常に軽いので入れてみました。

「晴れた日の夜に星空を楽しめるように天井部には透過性の高い黒いメッシュを採用」

「ステルスキャンピングも可能な反射材不使用かつ目立たないカラー」とありますが、派手な登山用テントのなかにあると逆に目立ってしまうかもしれません(笑)

 

フライシート:OSMO™ リップストップ(ナイロン、ポリエステル)

本体:10DナイロンRS/No-See-Um メッシュ

フロア:OSMO™ リップストップ(ナイロン、ポリエステル)

 

ビッグアグネス/コッパースプール HV UL1 1080g

「ビッグアグネスが展開するULテントの中で、アメリカで最も人気のモデル」

トレッキングポールを使用して、前室のドアを跳ね上げると小さなタープができます。長辺側にドアがあり、天井も広く開放感があるテントです。2人用は両側にドアがあり、それぞれミニタープを広げられます。個人的には見た目にも好きなテント。2色展開です。

 

フライシート&フロア:ソリューションダイリップストップグリッド 超軽量ダブルリップストップミックスデニールナイロンPU/SILコーティング

本体:ソリューションダイリップストップグリッド通気加工ダブルリップストップミックスデニールナイロン、ポリエステルメッシュ

 

 

シートゥサミット/アルトTR1テント 1217g

「高い天井高、大型ドア、効果的な換気性能。限界まで内部空間を追求した超軽量テント」

上記のアルトTR1プラステントのメッシュバージョン。

 

フライシート:15D PeUリップストップシルナイロン

フロア:15D PeUリップストップシルナイロン

 

MOBI GARDEN/AS WINGS 1 1275g

MSRのハバハバに似たポール構造を持つ自立型のテント。価格を抑えたい場合は良い選択になりそうです。

 

フライシート:20Dリップストップナイロン(シリコンコーティング)

本体:軽量高密度メッシュ

フロア:20Dリップストップナイロン(シリコンコーティング)

 

MOBI GARDEN/LIGHT KNIGHT UL1 1350g

上記のLIGHT KNIGHT 1 JPNのメッシュ仕様(こちらが45g軽い)。ドアを跳ね上げるとミニタープが出現。

カラーは3色展開。安いのにフットプリントも付属なのが嬉しい。

 

フライシート:20Dリップストップナイロン(シリコンコーティング)

本体:軽量高密度メッシュ

フロア:20Dリップストップナイロン(シリコンコーティング)

 

その他のダブルウォールのソロテント 5張

1400g以上のテントをいくつか紹介します。

これらのテントと比較すると、上記のテントはかなり軽いというのがわかるかと思います。

NEMOのアトムはもしかしたら1400gに収まるのかもしれません。

 

  • アライテント/トレックライズ 0 最小重量1250g 総重量1470g
  • NEMO/アトム 1P 最小重量1280g
  • NEMO/アトム オズモ 1P 最小重量1280g
  • アライテント/オニドーム 1 最小重量1290g
  • アライテント/エアライズ 1 最小重量1360g 総重量1580g

 

まとめ ソロテントは欲しいときが買い時!?

昔からソロテントはあまり新製品が出ないので、メンツにあまり変わりはありませんでした(特に国産)。その一方で中国メーカーは元気です。モビガーデンやここには入らなかったけどネイチャーハイクなど中国メーカーのテントは、山だけでなくキャンプ場でもよく見かけます。価格が安いのは嬉しいけど、少し寂しい気もします。

 

余談ですが、前回、1年半前にまとめた記事と比較すると、かなり値上がりしていました。だいたい、10000~15000円くらい高くなっています。フットプリントも地味に2000円くらい上がってる…

宣伝になっちゃうので書きませんが、あるメーカーの有名テントは値上げ幅が小さかったです。もしお時間があったら以前のまとめ記事と比べてみて下さい…

この記事がソロテント選びのヒントになれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

関連する記事

軽量ソロテントの選び方

この記事では軽量なソロテントの選び方を紹介しています。

ダブルウォールとシングルウォール、自立式と非自立式、ポール構造などの違いをわかりやすく説明しています。