天幕ほしぞら

旅を写真で綴るブログ

霧の裏銀座『裏銀座&表銀座4泊5日テント泊縦走』

『裏銀座』と『表銀座』

 

この夏は、信越地方の山々を歩き回っていました。

約3週間という時間は、社会人にはなかなか獲得できない時間です。なので、夏休み前には、その時間をいかに有効に楽しむかに苦心しました。

 

僕が最初に向かうことにしたのは長野県の大町です。

そこには『裏銀座』と『表銀座』という北アルプスを代表する縦走路がありました。

2019年の夏は、少し欲張って、その2つの縦走路を繋げていっぺんに回ることにしたのです。

 

旅の計画は『山と溪谷 2019年5月号 』の特集を参考にしました。

烏帽子小屋、三俣山荘、双六小屋、槍ヶ岳山荘、大天荘。

五つの山小屋にあるテント場を点々としながら約46kmを5泊6日で歩く計画です。でも、実際歩いてみると、3泊目の双六小屋には午前中に着いてしまったので急遽素通りし、4泊5日で歩くことができました。

 

 

裏銀座と表銀座縦走の地図

 

霧の『裏銀座』縦走路を行く

前日に車中泊をして、信州入り。やはり関西から信州はちょっと遠かった。

翌朝、信濃大町駅からタクシーに乗って登山口のある高瀬ダムへ向かう。

「いよいよ、初めての北アルプスだ」と胸が高鳴ったが、そのドキドキの中身のほとんどは緊張感。アルプスでは普段は考えられない状況に陥るかもしれないし、靴やテントというような、いつも使っている道具が北アルプスに通用するのかどうかが大きな不安だった。

 

ブナ立尾根と登山者


登山口からは『ブナ立尾根』に取りつく。

『ブナ立尾根』は『日本三大急登』の一つで、登山口の1330mから烏帽子小屋の2550mまで一気に高度をあげていく。

ちなみに、『日本三大急登』の残り二つは甲斐駒ヶ岳の『黒戸尾根』と谷川岳の『西黒尾根』だ。また、『ブナ立尾根』は『北アルプス三大急登』の一つにも数えられていて、残りの二つは剱岳の『早月尾根』と今回の下山ルートである『合戦尾根(燕岳)』になる。初めての北アルプスで二つの急登って、ちょっぴりM過ぎだったかも(笑)

午後から雨予報で、途中からガスに包まれた。高山といえども、蒸し暑く、すぐにTシャツになった。

 

烏帽子小屋に到着した僕は、ザックをデポして烏帽子岳に向かった。

「デポ」は、初心者には聞き慣れない言葉だ。デポとは、これから進むルートとは別方向に寄り道したいピークがあるときに、その分岐にザックを置いて行くことをいう。身軽になるので、その往復時間が短縮できるのが利点だ。また、ピークの直前でデポして、体力的な負荷を軽減させる目的でも行われる。

しかし、今回は何も持たずに出発したが、その帰りに雨が降り出してしまい登山道を走るはめになってしまった。

 

烏帽子小屋の軒先で雨宿りしていると、雨は本降りに。

同じ時間帯に登ってきた人の多くは、烏帽子小屋でのテント泊を諦めたようだった。翌朝、濡れたテントを畳みたくないという気持ちはよくわかる。そして、この先の野口五郎小屋まで歩いて小屋泊まりにするとのこと。雨のうちに歩いて距離を稼ぐ戦略だろうか?その辺は聞けずじまいだった。

僕はお金を節約したいので、1日目は予定通りに烏帽子小屋でテント泊した。

 

霧の稜線

 

ガスのなかを行くハイカー

裏銀座の雪渓

裏銀座のハイカー

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烏帽子小屋のテント場

 

北アルプスの高山植物

2日目の朝も霧。

びしょ濡れのテントをザックに詰め込んで、うつむいて、歩きはじめた。

 

足元を見つめて、いろんなことを考える。

考え事に費やす時間は嫌いではない。でも、そのうち同じことをリピートするようになる。

そして、思考停止。

 

登山道の分岐を通りかかったら、「こういうときこそお花をじっくりみるのよ」という女性二人組の会話が聞こえた。

なるほど、確かにそうだ。

 

実は、僕は花の写真はたまに撮るけれど、その名前はさっぱりわからないし、じっくりと眺めることもなかった。

この花は何という名前だろう。

立ち止まってのぞき込むと、「花って宇宙みたいだな」と思った。

 (名前を調べてみました。間違っていたらごめんなさい。)

 

イワギキョウ

イワツメクサ

イワベンケイ

コバイケイソウ

カラマツソウ

コマクサ

 

高山植物(こうざんしょくぶつ)とは、一般には森林限界より高い高山帯に生えている植物のことを指す。

高山に生育するから高山植物と呼ぶわけではない。例えば、北海道の礼文島や利尻島では森林限界が低いため、北アルプスで標高2,500メートル付近に生育している高山植物を平地や海岸近くでも見ることができる。

引用元:高山植物(Wikipedia)

 

山荘と食事

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2日目の宿泊地、三俣山荘。3日目までの天候はこんな感じでした。

 

山小屋の楽しみのひとつは食事だろう。

三俣山荘では『ジビエシチュー』が人気だ。山小屋での食事の経験がなかった僕も、今回はチャレンジしてみるつもりだった。

しかし、いざ2Fにある食堂の階段を上って中の様子を窺っていると、思いもよらない気持ちが……。

「ここで『ジビエシチュー』を食べたら負けじゃない?」

だって、食料計画を立て、買い出しをして、辛い思いをしてここまで食料を背負ってきたのだ。ここでちゃんと食べてザックの重量を減らすべきではないか。そうでないと、明日も明後日もその食料を背負うことになってしまう。

 

……無念。

(2019年7月27・28日)

 

山と溪谷 2019年5月号 「夏のテント山行 入門とガイド」

山と溪谷 2019年5月号 「夏のテント山行 入門とガイド」

 

 

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