天幕ほしぞら

テントに泊まる登山とロングトレイルの旅

「登山でテント泊デビュー」するならこのプランで

明神平のテント場

 

なぜ、低山のテント場をおススメするのか?

日帰り登山に慣れてくると、次にチャレンジしたいことと言えば、小屋泊やテント泊ではないでしょうか。

 

しかし、小屋泊まりはともかく、山の〝テン場”というのは、山が趣味な人にとっても敷居が高くなりがちです。

高額な山岳用テントや寝袋の購入、それらをテント場まで上げる体力、テント場に張った自分のテントだけ風で飛ばされてしまって笑われやしないかという技術的な不安とか、いろいろ考えると「敷居が高いなあ」と僕は思っていました。

 

小屋併設のテント場の敷居が高くなってしまう理由は、言うまでもなく、その場所が高地だからです。高地は平地と違い天候の変化が激しく、厳しい環境です。それに対応する道具や技術が必要になってくるため、自分の技術なり道具なりで対処できるのか不安になっているわけです。

 

そこで、キャンプ歴だけは長い僕がおススメしたいのが、段階的にテント泊に慣れていく方法です。

まずは「麓のキャンプ場」、次に「山頂付近にあるキャンプ場」、そして次回「低山のテント場」として紹介する明神平。

段階的に慣れてから、「小屋併設のテント場」にチャレンジしてみるというのが良いのではないかと考えます。

 

 

麓のキャンプ場>山頂付近にあるキャンプ場>低山のテント場(明神平)>山のテン場

 

 

今回は、「テント泊をしたことが無い方」や「テント泊の経験はあるけど山で泊まったことがない」という初心者向けに、2回の記事にわけて僕なりの方法を紹介したいと思います。紅葉の時期を撮った明神平の動画も作りましたので、ぜひご覧ください。

 

 

まずは「キャンプ場」でテント泊に慣れる

日帰り登山の経験はあるけれど、これまで一度もテント泊をしたことがないという方には、まずは「キャンプ場」でテント泊を体験しておくことをおすすめします。

これにはいくつか理由がありますが、一番の理由は野外の環境で道具の使い方を練習しておくためです。

 

ご存知の通り、平地と違い山の環境は過酷です。天気も予想しづらく、時には雨が降るなかで、あるいは強風の吹くなかで、テントを張ったり、ストーブに火を点けなければいけない状況も出てきます。

そんなときに、「道具が使えない」ということは避けなければいけません。

実際、テントのポールを忘れたり、ガスストーブの着火装置が点火しなかったりということ、僕にもあります(相当焦る……)。

 

そこで提案したいのは、麓のキャンプ場で予行演習すること。

あえて雨の中でテントを張ったり、風の強いなかで調理をしてみるのもよいでしょう。まずは安全なキャンプ場で、道具を使う練習をしておくことで、山の中でパニックになるのを防ぐことができます。テント場に着いたときには体が疲れ切っていますから、自分の道具に関しては、何も考えなくても扱えるぐらいにしておきたいものです。

 

このような理由から、「テント泊をしたことがない」方は、まずはキャンプ場でテント泊の練習をすることをおすすめします。

 

プレ・テント泊登山を体験するのもおすすめ

葛城高原ロッジキャンプ場からは夜景が見える


キャンプの経験があれば、あとは重い荷物を背負って山に登るだけですが、できれば本格的な山に登る前にプレ・テント泊登山をしておくと安心です。

プレ・テント泊登山とは、「山頂付近にあるキャンプ場」を目指して登山をしてみるアイデアです。

 

関西地方でいうと、金剛山の「ちはや園地」なんかが最適です。

ここは、場所が山頂であるという以外は、普通のキャンプ場と変わりありません。水道とトイレ、かまどなど設備があり、管理人もいらっしゃいます。違うのは、荷物を背負って登山しなければいけないということですね。

隣の葛城山にも『葛城高原ロッジキャンプ場』があります。ここはキャンプ場利用者は、温泉も利用できるのが嬉しいですね。焚火はできませんが、かまどがあるのでBBQなんかもできます。

 

金剛山葛城山では、自分でテント泊の道具を背負って山を登りキャンプするという、ほぼテント泊登山と言っていい体験ができます。こうしたキャンプ場ですと利用客も多いですから、初めてのテント泊を不安なく楽しむことができるでしょう。

どちらも、ロープウェイで山頂まで行けてしまいますが、歩いて登りましょうね(笑)もし疲れていれば、ロープウェイで下山することができます。

「頂上付近にあるキャンプ場」で予行演習しておくと本格的なテント泊でも混乱することが少なくなると思います。

 

「低山のテント場」明神平でテント泊デビュー!

槍ヶ岳のテント場でフライクリークがもつのか不安…


さて、本格的なテント泊登山のデビューの時が来ました。

ここで一気に小屋併設のテント場へと出かけたいところですが、グッと抑えて、まずは低山のテント場に行ってみるのはいかがでしょうか。

 

なぜ小屋併設のテント場がダメなのかというと、先に書いたように、標高が高く天候に対応するのが難しいと思うからです。何かトラブルがあっても近くに小屋があるので比較的安心感はありますが、トラブルは個人で対処したいところです。

また、登山口から小屋までの距離が長いのでしんどいという理由もあります。登山に慣れた方でも「今日は疲れたから小屋に泊まるよ」とか「今夜は雨になりそうだから小屋にする」と話しているのをよく耳にするくらい、山は疲れます。

 

そこでおすすめするのが、「低山のテント場」です。

関西では、奈良県の『明神平』をおススメします。『明神平』は登山口から近く、心地よいハイキングコースがある人気スポットです。

次回は、低山のテント場『明神平』を紹介したいと思います。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

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明神平と秋のテント泊装備を紹介しています。

(次回アップします)

 

動画について

次回、記事にする「明神平」の映像です。夏と秋、晩秋に撮影しました。おすすめのハイキングコースも紹介しています。

 

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