多雨地帯の新緑
新緑の美しい大台ケ原(おおだいがはら)を歩いてきました。
実は、2週間前の5月18日にも、この大台ケ原にやってきたけど雨で撤退。大人しく、ビジターセンターを見学して帰ったのですが、今回は晴れてくれてホッとしました。
それも、大台ケ原は雨が多い地域だからです。
大台ケ原は、屋久島と並び、日本有数の多雨地帯だと言われます。ただ、屋久島は梅雨、台風、冬に雨が多く降るのに対し、大台ケ原に雨が降るのは台風の時期が多いとのこと。
大台ヶ原は紀伊半島の南東に位置しており、熊野灘までわずか20km足らずの距離で、標高差1,500mの斜面を形成しています。台風の時期には、太平洋の湿気をたくさん含んだ風が熊野灘からこの斜面を吹き上げられ、急速に冷やされて雲ができ、大雨を降らせるのです。
引用元:環境省_吉野熊野国立公園大台ヶ原|大台ケ原とは|自然環境|大台ヶ原の気候
大台ケ原の年間降水量は5000mmとも言われているのですが、そのおかげで深く豊かな森と美しい水が流れる渓谷が形成されているわけです。
大台ヶ原は、日出ヶ岳や大蛇嵓など見どころが多い「東大台」、原生林が広がる「西大台」と、二つの地区にわけられています。西大台は入山制限されており、事前に手続きが必要になります。今回はハイキング道が整備されていて歩きやすい東大台コースを歩きました。
さて。リベンジでやってきた大台ケ原東大台コースですが、新緑のベストな時期でした。
ミズナラやトウヒの美しい散策路、「苔の探勝路」です。よく整備されていて、ところどころに解説文があるので勉強になります。
水のせせらぎ、鳥のさえずりを聞きながら歩きます。
トウヒの立ち枯れた風景
正木ヶ原や牛石ヶ原ではトウヒの立ち枯れが見られます。
1959年(昭和34年)に近畿地方を襲った伊勢湾台風が森林を破壊して地表に日光が差し込むようになり、コケ類が衰退してミヤコザサが繁茂し始めたためである。ミヤコザサの繁茂はこれらを主食とするニホンジカの生息数増加を招き、大台ヶ原の森林を構成する樹木の幼木や樹皮がシカに採食されるようになった。
引用元:大台ヶ原山 - Wikipedia
見晴らしの良い絶景だけど、そういった事情もあります。
大蛇嵓(だいじゃぐら)
大蛇嵓(だいじゃぐら)は大台ケ原の山々が目前に広がる絶好の撮影スポットです。
大蛇嵓を越えると、登山道っぽくなり、若干の下りと上りがあります。
新緑の大台ケ原 東大台コース
シオカラ谷の清流で昼食を取ってから、駐車場のあるビジターセンターに帰りました。
標高が高いせいもあって、虫に悩まされなかったのが良かったです。
だいたい、半日もあればゆっくりと散策できるので、その後はビジターセンターでゆっくりするのも良いかと思います。ビジターセンターには、歴史や動植物の生態などの展示がありました。
大台ケ原 東大台コースの記録
大台ケ原の駐車場
林道に入って20キロ走り、そのどんつきが駐車場です。無料駐車場は200台のスペースがあります。
夜中に走って駐車場に向かいましたが、途中にはヘッドライトに照らされる鹿がたくさんいて食害の深刻さを実感しました。関係ないけど、車の目の前をモモンガが飛んでいきました。
大台ケ原の気温と服装
日の出ヶ岳の展望台の温度計で11度。Tシャツの上にジャージを羽織っていました。
大台ケ原 東大台コースのコースタイム
日付/6月1日
天候/晴れ
山/大台ヶ原山(おおだいがはらやま/標高1695m)【日本百名山】
コースタイム/7:00ビジターセンター~大台ヶ原山(日出ヶ岳)~大蛇嵓~11:40ビジターセンター