初めて雪中車中泊をしました。
新しく導入した100均のライトが驚きの大光量でした。極寒の夜を明るく照らしてくれたので、気分も明るく過ごせました。
その他、車中泊で役に立ったモノなども紹介しています。
久しぶりの雪道に緊張する
奈良市方面から南へ車を走らせ、紀伊山地の入口となる吉野町に近づくと、雪が舞いはじめた。
空を見上げると灰色の雲が低く立ち籠っている。
「景色が寒々しくなってきたな……」
久しぶりの雪を見ると、肩が強張ってきた。
トンネルを抜けて大淀町に入り、さらに下市町へと走らせると、雪の降り方が次第に激しくなっていった。さらにいくつかの長いトンネルを抜けたところが目的地の天川村になる。そこは夏には水の美しい渓谷がある場所だが、今日は普通に雪国になっていた。
道路は雪が降り積もり、タイヤの溝が出来てる。雪のカタマリに乗り上げて車がガタガタ揺れる。溝からタイヤがはみ出さないように、すべらないようにと気を張りつめて走っていると、すぐに後続に追いつかれてそのたびに道を譲った。普段は煽られると頭に血が上るが、雪道ではなぜか怒りが湧いてこないのが不思議。さすがにピッタリくっつけてくる車はいないし、久しぶりの雪景色に気分が高揚しているからかもしれない。
雪化粧した杉林が美しかったので、スペースに車を止めた。雪国に行くのは寒いので億劫だが、着てしまうと雪景色はやっぱりいい。
雪中の車中泊であったら良かったモノ?
登山口にある駐車場に到着した。
明日は「人生初」で雪山に登ろうと思っていて、ここで前泊させてもらう予定だった。何度かこの辺りの山に登ったことがあるので、この駐車場も利用したことがある。
しかし、雪が思ったより多く積もっていて、奥のスペースはすでに停められないくらいだった。かろうじて、トイレ前のスペースに停められたが、それでも雪が多くて外に出るのもためらわれた。
「どうしよう……」
風に舞う雪が窓ガラスに固着していく様子を眺めていると、どんどん不安感が増していく。
「帰るなら今しかない」
「早くしないと道が凍ってしまう」
いつにも増してネガティブ感情が湧いて出てくる。
ふと、駐車場手前の上り坂で出会った、除雪のブルドーザーのことを思い出した。もしかすると、この駐車場は除雪された雪を貯める場所になるんじゃないだろうか。今日から明日にかけては大寒波で、近畿地方にも大雪が予想されている。もし、このまま雪が降り続いたとしたら、スコップも持たない僕は閉じ込められてしまう。
「スコップがあったら良かったけど、無いから移動しよう!」
移動する理由を見つけたので心が軽くなった。
途中で通り過ぎた黒滝村の道の駅まで戻ることにした。あのあたりは、積もるほどの雪は降っていなかったからだ。
はたして道の駅はうっすらと積もっているだけだった。お客さんの車は停まっていなかったが、ここは20:00までコンビニも開いている。負けた気がするけど、ここなら少し安心だ。
車内用に100均大光量ライトを導入
車中泊で使う車内用のライトは、『ソーラーパフ(現在はキャリーザサンと名称を変更)』とブラックダイヤモンドの『アポロ』を使っている。『ソーラーパフ』はソーラータイプなので節電できるのが嬉しい。しかし、1時間もしないうちに電池が切れてしまうため、その後『アポロ』を使うというパターンになっていた。
今回は新しいライトをテストしてみた。
セリアで購入した『12SMD&1LEDランタン』だ。これはダイソーでも売っていみたいだが、地元ではセリアでしか売っていなかった。
これがびっくりするぐらい明るかった。
『アポロ』は発売年によって明るさが異なるので一概に比較はできないが、『アポロ』と比べても明るい。『アポロ』の優位性は「足」が付いていることだけになった……
でも、現在の『アポロ』は、パワーサプライとして他の電子機器を充電しつつ、自らも充電できるという進化を遂げている。明るさも250ルーメンと大光量化。
100均ライトの背面には、ダイソーで購入したネオジムの『超強力マグネット』を両面テープで貼った。
ネオジムというやつは、電池室の真上に貼るとペタッとくっついてしまうくらいに強力。強烈な磁力が乾電池に影響してまずいことが起こるんじゃないかと不安になって、少し位置をずらしてみた。
3つ貼ると車内の金属部分にくっつくようになった。これを4つ作る。
全部点灯させてみる。
すごい……。もはや家だ。ウチより明るい。
明るくなると気分まで明るくなる。
とはいえ、電池代がもったいないから、いつも全部つけることはないかな。実際に1灯にしても、食事をしたり作業するのには充分だった。
雪中車中泊の防寒対策
窓はテントマットで目隠し
窓の目隠しには、テント用のマットをカットして貼り付けている。カーテンは開閉が容易だけど、意外とむさくるしい。マットは車内を広く使えるのが良い点だ。
また、マットは裏面が銀色になっているので、少しは断熱効果を期待できそう。
不思議なのは、このタイプのマットは必ず水色をしていること。白とか黒とかだと映えるのだが。
シュラフマットは2枚重ね
荷室の床には凹凸があるため、常時テント泊用のマットを敷いてある。サーマレストの『リッジレスト』というクローズドセルタイプのマットだ。今回は防寒として、もう1枚『Zライト』を敷いた。マットはひとつだと、秋でも寒さを感じる。2枚敷くとそれなりに効果があるし、やわらかいので座り心地がよくなる。
シュラフは3枚重ね
シュラフは封筒型を3つ重ねた。夏、夏、冬の3つ。家でもこのシュラフのセットで5年くらい寝ている。
さらに、上は化繊ジャケット、下はユニクロのボアスウェットを履くとまったく寒くなくなった。
外はヒューヒューと風が吹き、雪あられが屋根に当たってパラパラパラと音を立てている。
明日、外はどんな風景になっているのだろう。そして、本当に僕は雪山に登れるのだろうか。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
動画について
初めての雪山前夜。極寒の雪中車中泊を撮りました。
なぜ雪山に登る決意ができたのか。その理由や100均ライトのすごい性能について撮っています。ぜひご覧ください。
今週のお題「買ってよかった2021」