天幕ほしぞら

テントに泊まる登山とロングトレイルの旅

モンベル『アルパインクルーザー2300』を買って暮らしが変わりそうな予感

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モンベルの『アルパインクルーザー2300』を買って、初めて雪山に登りました。

はじめて雪山に登った感想と使った装備について紹介しています。

 

雪山に登れる靴が欲しい

雪山を登るための登山靴を買って、暮らしが変わりそうな予感がする。

買ったのはモンベルの『アルパインクルーザー2300』。

 

今までの僕の登山のシーズンは11月くらいまでで終わり。暖かくなる4月までは家に籠るという生活だった。

冬の山に登れない理由は雪が降るからで、技術の問題は一番大きい。

それに加えて、道具の値段が高いという理由もある。

 

そもそも登山用品は高過ぎると感じるが、雪山用となると割高になる。

その中でも、登山靴は一番緊張する買い物だ。

 

登山靴以外のモノというのは、仮に買って失敗だったとしても使えなくはないからだ。

サイズの大きなジャケットならなんとか着れるし、少々使いづらいピッケルでも使うことはできるだろう。でも登山靴の場合は足に合わなかったら全く履けない。失敗したら終了。サンタクロースのブーツ代わりくらいにしかならない。

 

この間は黒部に行ってきましたという店員さんによると、登山靴というのは大きかったら靴の中で足が動いて指が痛いし、きつかったら長時間履いていられなくなるらしい。スニーカーを買う時のように、ちょっと緩いやつがラクだとか、少々きつくても履いているうちに伸びるだろうなんてことはない。冬靴はぴったり、ばっちり、ジャストサイズで靴選びをしなくてはいけないのだという。

でも、こんなにごつくて固い靴なんて今の今まで一度も履いたことがない。似ているものといえば、昔ハマったスノーボードのブーツだけど、あれとは違ってこれで山道を歩かなきゃいけないのだ。

 

失敗したら5万円がパーになる。

「絶対にサイズを間違えてはいけない」と、まるで真剣での果し合いのような緊張感を持ってアウトドアショップの門を叩いたのだった。

 

登山靴を探してアウトドアショップをハシゴする

冬靴をやめた

アウトドアショップをハシゴしてたくさんの靴を履き比べさせてもらった。

いずれ、初心者も登れるという長野県の北横岳などにも登りたいと思っていて、-20℃くらいに対応できる保温材の入った冬靴を買う予定だ。

しかし、冬靴というのはメチャクチャ重いものだった。片足1kg弱もある。店内を歩かせてもらうと、ロボットみたい。以前、プロスキーヤーの三浦さんが「足首にウェイトをつけて歩いている」というのを読んだ気がするが、まさにそれだった。たった2時間ほどの試着だったのに、翌日は経験したことのない筋肉痛に苦しむことになった。

結局、冬靴を諦めて3シーズンのものに変更することにした。ある店員さんに「低山にはオーバースペックです」と言われたのもある。

 

カッコいいモデルは諦めた

冬しか履かない靴に5万円も払うのだから、せめて外国製のカッコいい靴を選びたいと思ったが、ことごとく足に合わないことにも困った。

スポルティバやスカルパは足幅が細すぎて、ローバーやシリオ(※)は広すぎる。

「どちらかというとコチラが合ってるんじゃないでしょうか。中敷きを敷いて調整するしかないですね」

親切にも店員さんは中敷きを何種類も出してくれる。これは土踏まずを上げてくれます。これは踵の部分が厚くなっていて踵の浮きが防げます。こちらは裏が銀色になっているので温かいです。

俺はこのサンタクロースブーツを買わされる。6千円もする中敷きまで買わされる。

額に大汗がドバっと出てくる。

いやこの可愛らしい店員さんは全く悪くない。とても親切で心地よい接客。まるで蛇に睨まれたカエルのような構図になっているのは、あまりお金に余裕がないオッサンの責任だ。

 

困り果てて、正直、あまり好きではないメーカーのモンベルを訪問。

モンベルはワイドサイズも用意しているのが嬉しいところ。

そして、モンベルショップもハシゴした上に、最後に出会ったのが『アルパインクルーザー2300』だった。(モンベルHPより)

 

 

モンベルアルパインクルーザー2300』

蒸れにくく夏の縦走やトレッキング、積雪量の少ない冬季トレッキングに適した軽量モデルです。

 

 

履いた瞬間に「あ、これだ」と思った。

これまで2日にわけてめちゃくちゃ履かせてもらってきたのだが、正直履けば履くほど、どれが良かったのかもわからなくなってきていた。

でも、『アルパインクルーザー2300』はぴったりの足幅だけど、指が動く余裕もある。重さも660gで許容範囲内。デザインは好みではないが、間違いなくフィットしていた。

結局、最後はモンベルになるのか……。

値段を確認して、僕はトドメを刺された。

その場でフィットする軽アイゼンも紹介してもらった。

 

モノが暮らしを変える

モンベル『アルパインクルーザー2300』

 

車のスタッドレスタイヤも新調し、雪の降る山にやってきた。

半ば諦めていた雪の世界。

真っ白く化粧した杉林に踏み込んだとき、胸にこみ上げるものがあった。

 

新しい靴は馴らしてから実戦に投入する派だが、問題なく登ることができた。

やっぱり靴は慎重に選ぶべきだと心から思った。

 

これから山は本格的に雪のシーズンになる。

雪山といっても、何も北アルプスだけが山じゃない。

いままで登ったことのある身近な低山でも、冬に登れば景色がガラリと変わる。

埋もれた登山道、音のない森、凍ってしまった水筒の水、登山の後の雪見露天風呂……

すぐそこにあるのに、知らなかった世界を探検できる。

 

まだ、冬ははじまったばかり……

 

この靴を買って、1年に8か月間しかなかった登山シーズンが広がった。

モンベルの登山靴『アルパインクルーザー2300』が2021年に買って一番良かったモノだった。

 

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

動画について

はじめて雪山に登りました。もちろん、ソロでした。

低山の雪山ですが、新しい世界が広がったように感じました。

 

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(※)シリオは国産

今週のお題「買ってよかった2021」