改善しながら進んでいく
今日はレスト日。
朝から腕組みをして車内を見つめ、荷物の配置を考えていた。
旅をしていると「車内が寝にくいな」とか、「濡れたものの収納場所が欲しいな」とか、不都合をリアルに感じる。
私はそれがすぐに改善できることであれば、旅をしている間に解決するようにしている。
今日は時間があったので、今市の100均へ寄り、スマホの充電ケーブルや汚れたゲイターを入れるケースなどを購入した。
狭い軽ワンボックスで快適に車中泊の旅を続けるには、こうしてちょくちょくと改善することが必要だ。そして、不都合だったことが徐々に改善されていくと、また旅に出たくなるという良いサイクルになっていく。
不思議なもので、これを家でやると上手くいくことは少ない。
同じように、家にいるときも車中泊を快適にできないか考えたりする。
でも、家で考えることというのは、たいてい現実的な解決策ではなかったりする。たとえば、収納ケースを買って設置したけど、車内がものすごく狭くなってしまったとか。高かったのに、あまり使わなかったとか。
私はアレコレと家で考えて悶々とするタイプだけど、家で考えこむとろくなことはないのだ。
その後は、今市のスーパーで食料を買い込み、中禅寺湖を目指した。
途中の東照宮付近は、月曜だというのに休日のような混雑。外国人の姿も多い。ノロノロと渋滞を抜け、いろは坂をブーンとアクセル全開40kmで登りきり、夕方前に中禅寺湖畔に到着した。
中禅寺湖までくると、走る車も観光客も少なくなった。
それも仕方ないだろう。湖は霧が出ていて、雨が降っている。ジトジトとした秋雨で、外に出て観光がしたくなるような天気ではない。車を駐車場に停めて中禅寺湖畔を少し散歩してみたが、水面の標高が1269mと高所にある湖だけあって肌寒かった。
湖を取り囲む山々を見ると、茶色の葉っぱが散り始めている。紅葉のピークは2週間ぐらい前かなと思った。
上州登山の旅も残りわずか
車に籠って、残りの旅程について考えた。
残されている山は、順に男体山、日光白根山、至仏山、赤城山の4つ。
そのうち、至仏山は登山口に行くバスがなくなるので登れないことがわかった。
至仏山に行かないとなれば、日程的に日光白根山を先に登り、男体山を後に回したほうが都合が良いので急遽移動することにした。
しかし、日光白根山の登山口がある湯元に行ってみると、観光バスがたくさん止まっていて落ち着いて車中泊ができる雰囲気ではない。周りには大きな旅館が林立しているのに、自分は車中泊というのもなんだかわびしい。
しかも、登山口がどこにあるのかさっぱりわからなかった。ネットで調べると、湯元からのルートはマイナールートらしく、藪漕ぎもあるという。藪漕ぎは、初心者の私にはハードルが高い。ほかの登山口は丸沼高原にもあるけれど、そこまで行く道を想像すると全く気が進まない。
天気を調べると明日から2日間は晴れそうだが、それ以降は5日間連続で雨の予報。
もう、これ以上停滞はできない……
結論は、気持ちよく登山ができそうなのは2日間しか残されていないということ。
4つの残された山のうち、あと2つ登るなら男体山と赤城山しかない。
湯元まで来たけど、また歌ヶ浜駐車場に戻ることにした。
(2017年10月16日)