天幕ほしぞら

テントに泊まる登山とロングトレイルの旅

尾瀬の百名山の拠点、檜枝岐村【上州登山】

レスト日

平ヶ岳を下山した後は、檜枝岐村に移動した。

 

 

そして、今日は登山を休むことにした。

道の駅尾瀬檜枝岐は頻繁に人が出入りして落ち着かないので、誰も利用していなそうな駐車スペースに移動する。

 

今日も弱い雨が降っている。

車内から見える山々は、雨に煙っていた。

外は雨だが、車のなかに籠ってゆっくりするのも好きだから、こんな状況も苦にはならない。PCを開いて日記を書いたり、お湯を沸かしたりしているだけで、幸せを感じる。

今日は時間がゆっくりある。村でもらってきた桧枝岐村のパンフレットに目を通した。

 

百名山の拠点、檜枝岐村

夏がくれば思い出す はるかな尾瀬 遠い空 ~

 

尾瀬というキーワードは唱歌『夏の思い出』で馴染みがあるし、行楽のニュースでも度々耳にする。そんな尾瀬は多くの日本人にとって身近な存在だけど、私が尾瀬に来るのははじめてだなと思った。アウトドアが好きで、キャンプやスノボなんかでこのあたりに来ることがあっても良かったのに、なぜか機会がなかった。

 

あらためて尾瀬の場所を確認してみると、それも合点がいく気がする。

尾瀬は東京から、結構遠いのだ。

パンフレットを見ると、檜枝岐村へは最寄りの東北道西那須野塩原ICより約120分とある。その西那須野塩原ICまでは川口JCTから約140km。約2時間かかるとすると、東京から休みなしで走り続けても4時間かかることになる。

 

東京から尾瀬

 

しかし、今回は登山の縁があって、尾瀬にやってきた。

尾瀬の中心といえば、湿原がある尾瀬ヶ原だろうか。

尾瀬ヶ原は標高1400mに位置する広大な湿原で、本州最大の高層湿原である。尾瀬といえば5月下旬からの水芭蕉が有名で、湿原のなかの木道を歩くイメージがある。夏のニッコウキスゲ、秋の草紅葉など一年中を通じて自然の風景を楽しめる日本を代表する観光地になっている。

 

その尾瀬ヶ原を囲むようにして、3つの百名山があった。

 

尾瀬と百名山

 

前日に登った日帰り最難関と言われる『平ヶ岳(ひらがたけ)』。そして、東北以北の最高峰である標高2356mの『燧ケ岳(ひうちがたけ)』。高山植物の宝庫と知られる『至仏山(しぶつさん)』の3つだ。そして、少し離れたところには、同じく百名山の『会津駒ケ岳』がひかえている。

美しい湿原や沼を中心にして名山が取り囲んでいるのが尾瀬の特徴だが、その拠点となりそうなのが檜枝岐村だった。

 

その檜枝岐村には3つの日帰り湯がある。

今回利用させてもらった単純硫黄泉の『燧の湯』とアルカリ性単純泉の『駒の湯』。もうひとつの『アルザ尾瀬の郷』は道の駅桧枝岐に隣接しているので、とても利用しやすい。

名山に登って、湿原を歩いた後は、お湯につかって一日の疲れをとる。

檜枝岐村を拠点にすれば、そんな登山生活ができるのだ。

 

檜枝岐村は東京からは少し遠いなと感じるけれど、登山が好きな人からしてみたら楽園のようなスポットかもしれない。

 とはいえ、「楽園」とも言えないところもある。

それはコンビニがないこと(2017年10月12日現在)。そこは、貧乏旅行者が長期滞在するには辛いところかも。

むしろ「やや不便だな」と感じるぐらいのほうが、逆に魅力だったりするのだが。

 

紅葉の檜枝岐村

午後になって次の目的地に向かって移動する。

ちょうど紅葉のベストシーズンだったようだ。思わず車を停めて、紅葉の写真を撮った。

 

桧枝岐村の紅葉

 

17時過ぎに御池駐車場についた。

まだ雨が降っている。

明日も雨予報で、平日でもあったが、駐車場には車が多く停まっていた。

御池ロッジに泊まる客の車だろうか?

御池ロッジは村営の立派な宿泊施設だが、駐車場は携帯が圏外なのが辛い。

しかし、トイレ前の自動販売機付近ではかろうじて電波が入った。

「電波が入る」というのはネットの情報だが、本当に何でも調べられる世の中になった。

いいのか、わるいのか。

ちなみに、七入駐車場付近まで降りると、安定して電波が入りました……

(2017年10月12日)