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軽量ソロテントの選び方と26個のテントを比較しました

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軽いソロテントが欲しい

ウルトラライトやファストパッキングが浸透し、テント選びの基準も様変わりしました。

初めてソロテントを選ぶ人にとっても、関心の先にあるのはやはりテントの「サイズ」と「重量」でしょう。

僕自身も現在ではかなり軽い部類のテントを使うようになりましたが、もっと身軽になれるならなりたいものです。

しかし、軽量コンパクト化が進み過ぎると、安全性まで犠牲になりかねないので一抹の不安もあります。

そこで軽量コンパクトを目指しながらも、最低限クリアしたい機能をもう一度抑えるために、基本的なチェックポイントをおさらいしたいと思います。

 

 

市場に出ているソロテントの比較表

まず実際に市場に出ているソロテントを出来る限り調べてみました。

一般的なソロテントの重量は1~2kg、メッシュ使用だと1.5kg以下に収まるようです。

 

ソロテント比較表

クリックで拡大できます。

 

軽量ソロテントを選ぶ際のチェックポイント

3シーズン と 4シーズンの違い

一般的なテントは3シーズン用で、春から秋にかけての使用が想定されています。

夏の暑さに対しては、生地にメッシュを使用して通気性が高められています。

 

一方、4シーズンテントは冬季の気象条件に対応しています。

生地には、保温性や防水性を高めるために丈夫なものが使われますが、気密性が上がって通気性が損なわれるため結露しやすくなります。雪の重みに耐えられるポール構造、風の侵入を防ぐフライシートのスカート、凍ってしまうジッパーを使わないなど3シーズン用と比較すると構造も変わってきます。そのため、トータルの重さが増してしまうというデメリットがあります。

 

4シーズン用という名前からすべての季節で使えそうですが、夏の低地ではテント内の熱気が抜けないのでサウナ状態です。反対に、3シーズン用は通気性が良いので低地のキャンプサイトでは快適ですが、高山で風に吹かれると温かい空気が外に逃げてしまうために寒い想いをします。

よって、テントは使用する季節と標高によって、3シーズンと4シーズン用を使い分けるのが理想です。初心者の方は、まずは3シーズンを買って、冬に使用する際は改めて考えるというのがおすすめです。

 

山岳テントについて

山岳テントは、厳しい気象条件の中で使用することが想定されています。特に山は強風が吹くことがあり、テント場のテントが飛ばされてしまったり、ポールが折れてしまったり、テント内の暖気が逃げてしまったりという安全を脅かすトラブルを避けなければいけません。

そのため、山岳テントの形状はある程度決まっていて、複数のポールをクロスさせる構造を取っていることが多いです。

また、オートキャンプ用のテントでは居住性を高めるために、背の高いテントが普通ですが、山岳テントでは高さを1m程度まで低く抑えられています。

 

山岳テントのアライテント『エアライズ1』

 

シングルウォールとダブルウォールの違い

テントは、防水布1枚を使用したシングルウォールとインナー+防水布の2枚を使用したダブルウォールがあります。

それぞれにメリットとデメリットがあります。

 

シングルウォール

・布が1枚なので軽量コンパクトになる。

・布が1枚なので設営が早く終わる。

・テント内の壁に結露するので、水滴が落ちてくる。

・前室がないので、余分な荷物スペースがない。また、雨天時にドアを開けると雨が直接テント内に入る。 

 

シングルウォールのエスパース『マキシムナノ』

 

ダブルウォール

・布が2枚あるのでシングルウォールより重い。

・布が2枚あるので設営に時間がかかる。

・前室が作れる(前室には、靴やバックパックなどの荷物スペースになります)

・インナーとフライシートにすき間があって風が通るため結露しにくい。結露した水滴は、フライシート内側を伝って落ちていくので、テント内をドライに保つことができます。

・テント本体をメッシュ構造のものを選ぶことができる。

・雨に強い

 

ダブルウォールのシートゥサミット『アルトTR1』

 

最初のテントとしては、ダブルウォールを選ぶのがお勧めです。雨や結露に悩まされずに、前室も確保できるので、テント泊が嫌になってしまうこともないでしょう。重量が気になりますが、最近のダブルウォールテントはかなり軽量化されていますのでそれほど気になりません。

 

自立式と非自立式の違い

自立式と非自立式の違いは、ペグやガイライン(張り綱)を使わずに自立するかどうかの違いです。

自立式のテントであればポールだけで自立するため、地面が固くてペグが打てない場所でも設営することができます。(ただし、強風に備えてペグダウンするのが基本です)

 

一方、非自立式はポールだけでは自立しません。ガイラインを張りペグダウンすることで初めて設営することができます。

そのため、ペグが打てない岩場や砂浜などでは岩にガイラインを巻きつけるなどの工夫が必要になります。

 

自立式のファイントラック『カミナドーム1』

 

非自立式のメリットは、ポールの数を減らして軽量化できることです。

僕が現在愛用しているフライクリークはY型のポール1本だけを使って設営するため軽量化できます。一方、一般的なX型のドームテントは2本の長いポールが必要です。ポールの構造は強度にも関わってくるところなので後述します。

 

非自立式のMSR『カーボンリフレックス1』

 

ポールの構造による違い

ポールの構造によって、強靭性や居住性に差が出てきます。

しかし、テントには様々なポール構造があって、すべてをテストすることは不可能です。

僕の場合はまずは各社のサイトの説明で、そのテントが山岳用なのか、ハイキング用なのか、キャンピング用なのかを判断しています。そして、可能な限りネットで実績を集めます。

 

代表的なポール構造はX型です。テントの形状がドーム型になるので四方からの風に強く、雪の重みにも強くなります。そのため、多くの山岳テントがこのX型を採用しています。ちなみに、僕が知る範囲では30年前からこの形状は変わりませんし、それ以前からある形だと思うので、どれを選んだらわからない場合はX型を選べばまず間違いないと思います。

 

クロス構造のプロモンテ『VL-17』

 

僕がメインで使用しているビッグアグネスのフライクリークUL1EXはY型フレームです。

アメリカの乾燥した地帯のロングトレイルを歩くというようなハイキング用途だと考えています。

半自立式で頼りない感じもあって、風に弱そうな印象がありますが、「強風にめっぽう強い」という記事を読んだことがあって、僕はこのテントを使用することに決めました(幻かもしれない)。北アルプスの縦走で使いましたがとりあえず無事です。テント場の状況や気象条件に寄るので、その辺の判断は難しいと思います。

 

Y型フレームのビッグアグネス『フライクリークul1 バイクパック』

 

スリーブ式と吊り下げ式の違い

ポールの本数を考えずに、スリーブ式か吊り下げ式のどちらが設営・撤収がしやすいかというとあまり変わらないと思います。また、構造的にどちらのほうが強度があるか?について、その答えを聞いたこともありません。

 

スリーブ式のアライテント『ドマドーム1 plus』

 

僕は吊り下げ式のほうがストレスなく設営できるので好きです。スリーブ式はポールを通している間に、途中で引っかかったり、ポールが分割されてイライラするので好きではありません。

スリーブ式のほうが強そうだなというイメージを持っていました。でも、強風でスリーブ式のテントのポールが折れて、生地が裂けてしまった経験もありますし、どちらも変わらないように感じます。

 

吊り下げ式のMSR『アクセス1』

 

出入口の向きの違い

テントのドアはフロアの長辺側か短辺側のどちらかにつけられますが、その位置により使い勝手が変わってきます。

 

テント出入口の違い

 

○長辺側に出入口ある場合

前室の横幅が広い。出入口が高い。雨が降りこみにくい。

一般的に長辺側に出入口があるほうが、出入口の高さがあるため開放感があります。両サイドに出入口があると圧迫感がなく快適です。

 

○短辺側に出入口がある場合

前室の幅が狭い。出入口が低い。雨が降りこみやすい。

短辺側に出入口がある場合は、出入りの際に腰を曲げるため腰痛持ちの自分としては不安があります。

 

長辺側に出入口があるNEMO『アトム1P』

短辺側に出入口があるモンベル『ステラリッジ1型』 

 

こればかりは実際に店頭で試すのが一番です。前室の広さやジッパーの位置、インナーの張り具合や色などで印象がかなり変わってくるからです。

 

設営のしやすさ

設営方法(半・自立式)や構造(シングル・ダブルウォール)の違いによって、設営のしやすさは変わります。でも、何度か立てれば慣れるので、それほど違いはありません。

 

テントの選び方まとめ

いかがでしたでしょうか。

各テントメーカーから様々なソロテントが提案されていますが、基本的なチェックポイントを抑えるだけでも候補が絞られるのではないかと思います。

 

お気に入りのテントが見つかれば幸いです。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。