『地図読み はじめの一歩』を読んだ
良書とは、読者の行動を促す本だと思う。
読むと実際に行動したくなる。試したくなる。
そういう本は読んで良かったと思うことが多い。
ぼくはアウトドアが趣味だが、現在に至るまで好んで山に登ることはなかった。誰かに誘われて、近所の低山に登るぐらいだ。
しかし今回、『地図読み はじめの一歩』を読んだら心がソワソワとしだしたので、都心の大きな書店まで出かけ『地形図』と『山と高原地図』を購入し、初めて独りで山へ行ってきた。
その後も、続けて違う地図読みの本を読み、また山へと向かった。
初心者に最適な地図読みの本
『地図読み はじめの一歩』は、細かい等高線を読むための技術書。
地図読みというと少し敷居が高い気がする。
でも、『地図読み はじめの一歩』は(物理的に)薄く、指でつまめるぐらいなので、“最後まで読めそうだ”という自信を持って読める。新書サイズで携帯もしやすく、電車の中で読んでも苦にならない。
近所の裏山に登るように、初心者にとっては取りつきやすい本だ。
初歩とはいえ、地図読みの重要なところは押さえてある。解説も初心者用に丁寧。
山が尾根と谷で構成されているということすら目から鱗のぼくでも、この一冊を読み終えたときには地図を読むことはできるようになったのだから、すごい。感激だ。
その後、2冊の本を読んだが、この本で基礎ができていたのですんなり理解できた。
地図読みって意外にカンタンだし、ゲームのように面白い。
難しそうだと敬遠していた人は、この『地図読み はじめの一歩』から読んでみるといいかもしれない。
ぼくは、著者自身が楽しんで地図読みをしている様子が伝わってきたのが良かった。
山が特に好きではなくても、本を読むとその答え合わせをするために、山に登りたくなる。
はじめての地図読みの本として、この本に当たったのは幸運だったと思う。