天幕ほしぞら

テントに泊まる登山とロングトレイルの旅

『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』 四角大輔

『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』を読む

大好きなところに住み、大好きなことをして暮らす。

 

そんな理想の暮らしを実現しているのが、四角大輔氏だ。

『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』を再読した。

 

四角氏は、15年の会社勤めの後、大好きな釣りを極めるためにニュージーランドに移住した。

 

ぼくは独自の“オフロード”を選んだ。今は、東京とニュージーランドの湖畔を往来するノマドライフを送っている。

東京では、仲間たちから刺激をもらいながら、大学生に向けてライフスタイルに関する講義をしたり、企業にブランディングアドバイスを行ったりしている。

ニュージーランドでは、日の出とともに目覚め、太陽が沈むと休み、庭で育てた野菜と釣ったばかりの魚を食べ、大自然からインスピレーションをもらいながら、本や、雑誌の記事を書いたり、アウトドアギアの開発をしたりしている。

  

自由、ノマドライフ、ニュージーランド、フライフィッシング…。

アウトドアファンなら誰もが羨む「もの」の数々。

四角氏は、その「もの」たちをどのようにして手に入れたのか?

 

ぼくが今自分にとって心から満足のいくライフスタイルを送ることができているのは、とにかくストイックに捨て、身の回りをミニマムにすることを意識したこと。そして、反対になるべく余計なものを取り入れないようにしてきたからだと思っている。

 

いらないものは削り、「大好きなこと」に全力を注ぐ

多くの20代は、新しい人間関係、新しいモノ、新しい価値観、新しい世界……というように、多くのものをかき集めてしまう。

20代は好奇心にあふれているし、それが成長することだから仕方がない。吸収できるものは吸収したほうがいい。

しかし、選択肢が増えすぎると、いま何をすべきかわからなくなってしまう。そして、心の声も埋もれてしまう。

だから、「20代は捨て」だと四角氏は言う。

 

20代は捨て。

今後の自分にプラスにならないと思ったものは、潔く捨てればいい。捨てれば捨てるほど、視界と思考からノイズが取り除かれ、本当にやりたいことが明らかになるからだ。

人生は余計なものを削ることで、自分らしさを取り戻していく。捨てれば捨てるほど、集中力が高まり、本当の能力が引き出される。

 

 

 「大切なこと」を明確にする。

最低限必要なものは残し、あとは捨てる。

 

必要なステップはこの2つ。

これだけで「大切なこと」に全力を注ぐことができる。

 

四角氏は、このシンプルな作業に徹した。

多くのものを「手に入れる」のと反対に、すべてを「捨てる」ことで、「ニュージーランドの湖畔に暮らしたい」という夢を獲得したのだ。

 

四角大輔氏のこと

数年前に、四角大輔氏のトークライブに行った。

熊本の南阿蘇村にモンベルショップがオープンした際の記念イベントだった。

 

ぼくが特に興味深かったのは、やはりニュージーランドの移住の話だ。

ニュージーランド移住権を取るために10年掛けたそうだ。実際に申請して5年で取れたという。

住む場所を探すときは、車で1時間の距離にあるキャンプ場にトレーラーハウスを軽自動車並みの値段で買って半年住んだそうだ。そこで300か所を見て回り、いまの場所に移り住んだらしい。

水は美しい湖水を利用し、電気と電話線が来ているのでADSLを利用しているそうだ。

 

 

生き方においては、自己満足をめざしたヤツが最強だ。

 

まさに四角氏は、人生に不要なものは削り、計画的に夢を実現させてきた自己満足の人だ。

『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』を読んで、「遊んでいる」オーラを全身に醸し出していた四角氏と、その日焼けした顔を思い出した。