西へ東へ
那珂川カヤックツーリングを終え、20時に帰宅。
すぐさま大菩薩嶺登山の準備をして中央道に乗った。
1時に初狩パーキングエリアに到着。今夜はここで車中泊し、明朝は8時半に起きだ。
翌朝7時過ぎに、ふと目が覚める。外を伺うと左右は車で埋まり、家族連れが多く歩いている。外の混雑に嫌な予感がして、大菩薩嶺の上日川峠にある駐車場について素早くネットで調べる。「早く着いたのに満車だった」という文章を見つけた。慌てて出発。
8時半に上日川峠に到着。係員に第三駐車場に進むよう指示される。間に合ったようだ。
駐車場で朝食をとり、ひげを剃って、9時半に登山を開始した。
しかし、登山口付近は「今日は何かイベントがあるのか?」という混みようだった。駐車場から登山者がぞくぞくと集まり、登山口へと吸い込まれていく。一つの山に、こんなにも多くの登山愛好家がいるということにカルチャーショックを受けた。しかも、山スカートをはいた山ガールが普通に闊歩している。登山は中年の趣味という先入観もどこかへ吹き飛んだ。
2016年の登山人口は1000万人弱。
http://www.stat.go.jp/data/shakai/topics/topi961.htm#aI-1
大菩薩嶺の森林限界の稜線を歩く
大菩薩嶺は、都心からも電車や車でアクセスしやすい。人が多いのはそのせいもあるだろう。人の多さには面食らったが、はじめての百名山は道迷いの心配はいらなそうだ。
ぼくもロッヂ長兵衛横の登山口から登山道に入る。
ぞろぞろと前に続いて登っていった。
途中で福ちゃん荘や富士見山荘を見学しながら、大菩薩峠まで整備された登山道を登る。
見上げると新緑がキラキラと光り、登山者の声が絶えず聞こえていた。
福ちゃん荘から1時間ほど登ると急に空が開け、建物が見える。大菩薩峠はすぐそこだ。
介山荘でトイレを借り、建物の間を抜けると、登山者の「オーッ」という声が聞こえた。
突然、ぼくの前に絶景が広がった。
山岳雑誌で見たような稜線。登山道の白い道と白い石、低木の鮮やかな緑が青空に映える。
周りの人の声も弾んだ。
大菩薩峠からは、1時間の稜線歩きになった。
森林限界を超えているから、稜線上に遮るものはなく、眺めが抜群に良い。
各所でお弁当を広げる風景が広がっていた。
大菩薩嶺に人が集まる本当の理由は、アクセスがしやすい百名山というお手軽さではなく、この絶景なのだとわかった。
大菩薩嶺登山を終えて思ったこと
大菩薩嶺は、初心者にも十分登れる山だった。
そして、ぼくにとってはじめての百名山にもなった。
今日は、数多くの登山者を見た。自然と前を歩く人の靴を見ることになり、多くの人がしっかりした登山靴を履いているのが印象的だった。
そして、自分の登山も、いままでの低山の「山歩き」から「登山」に変わったと思った。
(5月28日)
大菩薩嶺への電車と車のアクセス
【電車】新宿→甲斐大和駅 2時間(特急で1時間25分) 1330円
【バス】甲斐大和駅→上川峠 45分 1000円
【中央道】調布→勝沼 83km 1時間 1890円(日曜ETC割引)
【一般道】勝沼→上川峠 23km 40分
【駐車場】上日川峠駐車場(無料。第4駐車場を含めると400台以上。第4駐車場から上日川峠の登山口まで徒歩で10分)
※2017年7月16日現在