天幕ほしぞら

登山、カヤック、釣りの初心者がいろいろと模索するブログ。

『人見知りが治るノート』を読んだ

コミュニケーション力を上げる

初めての修学旅行で買ったお土産は、「勇気」という文字が型取られたキーホルダーだった。

あるときは「忍耐」と書かれた御影石の置物、あるときは樫の木の木刀。

はじめての東京旅行では、スイスアーミー(折り畳み式の十徳ナイフ)を買って、付き添ってくれた友達の両親を心配させた。家に帰ると、ナイフは自分の親に見せることなく、机の奥にしまった。

修学旅行の奇妙な戦利品の数々。

少年は何と戦っていたのだろうか。

 

木刀は習っていた剣道のコソ練のため、ナイフはキャンプに持って行くため。

それぞれ、まともな理由があったのだが、ぼくは子どもの頃から極度の人見知りで、人を怖れていた。

 

人生はロールプレイングゲームに似ている。

何も持たない赤ん坊のようなキャラクターが、ステージをクリアするごとに新しい能力を身につけ、武器を手に入れ、次々現れる敵をやっつけるゲーム。選べるキャラクターは大体が魅力的な容姿で、数々の困難を経て成長していくさまが自分のことのように嬉しい。

 

もし、今のぼくが、「ろくろう」というキャラクターを選び、初期装備を考えるなら、木刀や折り畳みナイフではなく、人とうまく関われるように、コミュニケーションのノウハウについて書かれた一冊の本を持たせたい。旅をするように新しい場所で暮らすには、コミュニケーション力は必要なものだから。

 

『人見知りが治るノート』

『人見知りが治るノート』を読んだ。

心療内科医の著者が、認知行動療法を用いて、人見知りの傾向を和らげる方法が書いてある。

認知行動療法とは、「考え方を変えて行動することで、気持ちと体に変化を与える方法」。

うつ病、パニック障害、社会不安障害(重い人見知りのこと)などの治療によく使われているそうだ。

 

人見知り克服のための練習として以下のようなことが挙げられていた。

 

  1. 服装や持ち物に気を遣う練習
  2. 人前で話す練習
  3. 注目される練習(一人で食事に行く)
  4. 気後れしない練習(男性編・高級車のディーラーに行く)
  5. 気後れしない練習(女性編・ウィンドーショッピング)
  6. 雑談の練習(美容院で話す)
  7. セルフプロデュースの練習(旅に出る)
  8. 行動した自分をほめる練習

 

1は、ぼくにも経験がある。

世界一周から帰って、少しだけ服に気を遣うようになった。それまでの定番は、ユニクロのフリースとジーンズだった。

昔は流行のファッションなんかくだらないと思っていた。

服は自分が快適であればいい。服より自分の中身を見てほしい。

神経症がひどくて、服に気を遣うどころではなかったというのもある。

 

服に気を遣うキッカケは、ドイツの街を歩く人のシンプルだけどきちんとした格好を見たからだ。シャツやジャケットは窮屈だけど、どこにでも行ける自由はいいなと思った。自分は薄汚いアウトドアジャケットを羽織っていて、ガイドブックに載っていた格調ある有名店なんかには一切入れなかったから。

それ以来、休日でも少しキレイ目のシャツを着て、革靴を履くようになった。

すると、以前よりも緊張せずに街を歩けるようになった。

 

人付き合いを本当に苦手にしていると、正直言って服どころではない。

でも、服について考え方を改めることが、新しい場所へ飛び込む「勇気」に変わった。

あとは、人に慣れ、場に慣れるだけだ。

 

人見知りが治るノート

人見知りが治るノート