天幕ほしぞら

登山、カヤック、釣りの初心者がいろいろと模索するブログ。

旅をするように暮らす

旅をするように暮らす

旅をするのが好きだ。

これまで、世界一周旅行や四国遍路、日本各地の自然や観光地を旅した。

息をのむような大自然も見た。美しい習慣を持つ人々にも出会った。

しかし、いくら旅をしてもどこかに納得いかないところがある。

それは、旅が非日常の行為であることだ。

 

ぼくにとっての日常は、仕事をして家に帰るというサイクルを繰り返すこと。

あるいは、人付き合いに悩み、何年も家に籠ること。

檻に閉じ込められた動物のように、ウロウロと部屋のなかを歩き回り、頭のなかでは何度でも同じことを反芻する。

そうした日々が日常であり、その蓄積があるとき爆発し、旅に出るのだった。

 

旅はぼくを生き返らせた。

見知らぬ土地に入ると、感覚が研ぎ澄まされた。

目は冴え、口角は上がり、肌が焼けた。

ろくな食事がない、満足な寝床がない。

罰ゲームのような状況に、なぜか笑いがこみ上げる。

旅に出る前と帰った時の写真を見比べると、あからさまに顔つきが違う。

旅は蘇生装置のようだ。

 

しかし、旅から帰ると、数日のうちに興奮も冷めていった。

心が萎んで、やがて閉じる。元の日常に埋没する。

ほら、元通り。

わかってはいたが、やはり旅は非日常のイベントでしかないのだった。

 

好きな旅を日常にしてしまう。

それには、旅をするように暮らせばいいのだと思う。

 

しかし、いまの生活を捨てるのは、正直言って怖い。

ニート生活からようやく脱したような生活でも、いざ手放すとなると愛着すら感じてしまう。